モルモットはカワイイ見た目とは裏腹に『エキゾチックアニマル』にカテゴライズされています。
ですから、病気かな?と思って連れて行った動物病院で診察してもらえないことがあるのです。
また、犬や猫よりもデリケートで、エサや飼育環境を整えるのにお金がかかります。
さらに、トイレを覚えないのでケージの掃除に手間がかかります。
ワンちゃんのように散歩は必要ありませんが、一日に最低1時間程度はケージから出して運動させる必要もあります。
エサも、生野菜から牧草、固形ペレットと数種類与える必要があり、しかも!一日中何かを食べていると言っても過言ではありません。
それに伴い排泄物も多くケージの床材は、毎日取り替える位の覚悟が必要です。
可愛い見た目とは裏腹に、飼育が難しく、手間・ヒマ・おカネがかかるモルモット。
でも!手間がかかってもしっかりお世話をするという覚悟があるのなら、これ以上のカワイイペットはいないでしょう。
動物園のふれあいコーナーなどで人気のモルモット。
でも、飼育が難しいので子どもに世話を任せて置けるほど簡単なペットにはなってくれないようです。
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モルモットの飼育は難しい
モルモットは見た目の可愛さや、ケージの中での飼育が可能なため、ペットとしての飼育が容易に感じられがちです。またハムスターと似た外見から、飼育方法を同じだと勘違いされ得る方もいらっしゃいます。
しかし生存年数から行ってもモルモットはハムスターの倍以上長生きをする動物なので、長年飼育する覚悟が必要です。
また飼育にかかる手間もモルモットとハムスターでは大きく違いがあります。ハムスターはトイレのしつけが可能ですが、モルモットのトイレのしつけは難しく、ほとんどのモルモットはトイレを覚えません。そして小さな体に反してとっても沢山のエサを食べます。エサを沢山食べるのに体が小さいということは、それだけ排泄物として外に出すということです。もちろんケージの中は排泄物がたまりますので、毎日の掃除はかかせません。
その他にもモルモットは警戒心が強く臆病な性格なので、慣れるまでには時間がかかります。まずはお家に迎え入れて数日は静かにモルモットを見守ること、話しかけてもいけませんし、もちろん撫でることも出来ません。とにかくモルモットが環境に慣れて、自分で巣箱からでてくるまでは我慢です。
そうして少しずつ、時間を掛けてモルモットとの信頼関係を築いて、やっとふれあいやコミュニケーションが取れるようになります。
実際に飼育してみると最初のうちは、動物園のふれあいコーナーなどで見るモルモットと、お家で飼育するモルモットにギャップを感じる飼い主さんも少なくありません。
モルモットの飼育が難しいと言われているのはデリケートかつ診察してくれる動物病院が限られているから
犬や猫はコンパニオンアニマルと呼ばれ、それ以外の家庭でペットとして飼育される動物を獣医療においてエキゾチックアニマルと呼ばれることがあります。
モルモットもエキゾチックアニマルの中に分類され、コンパニオンアニマルは診察してくれる動物病院もたくさんありますが、エキゾチックアニマルを診察してくれる病院は限られています。
しかしモルモットはストレスを感じやすく、デリケートな動物です。ケージを新しくしたり、ケージの中の配置を帰るだけでもストレスになることがあり、巣箱からでてこなくなったり、ケージや他のものをかじるようになる子もいます。
またストレスを感じると体の不調に現れたり、ケージなどの硬すぎるものを噛んでしまうことで不正咬合を起こしてしまうこともあります。
その他にも飼育する上では温度や湿度にも注意をしなければいけません。温度は20度~26度までが適温で寒すぎても、暑すぎてもいけません。そのため寒い冬場や暑い夏場には特に注意が必要で、お家に誰もいない場合でも温度管理をしなければいけません。
モルモットの飼育を考える場合には、モルモットのデリケートで注意をしなければいけない点や、病気になったときの医療機関などもしっかりと把握しておく必要があります。
モルモットの飼育が難しいと言われる一つにエサの与え方がある
モルモットの飼育ではエサの与え方についても難しいと言われる点です。
まずはモルモットのエサの種類ですが、主に牧草とペレットなどの固形フードの2つに分かれます。
モルモットの健康を考えると、どちらか一方で良いというのではなく、牧草とペレットの両方をバランスよく与えるのがベストです。
ではどうして牧草だけではいけないのか?ペレットだけではだめなのかが気になりますよね。
エサの必要性に関しては、まずはモルモットの習性や体の構造を知ることが必要です。モルモットは齧歯目に属する動物で、その歯は一生伸び続けるという特徴があります。そのため自分でエサや木をかじって歯をすり減らす必要があるのです。そこで最適なのが牧草です。繊維質のある牧草は歯ですりつぶす必要があり、伸びる歯を防ぐことに役立ちます。
またモルモットは体の中でビタミンCを作ることが出来ないので、外から摂取する必要があり、ペレットなどの固形フードには様々なモルモットに必要な栄養素が含まれているので、与えることによってモルモットの体調管理が出来るようになります。
このように栄養素が豊富に含まれている固形フードでも、ビタミンCがモルモットにとっては足りない場合があります。野菜や果物で不足分を補ったり、水に溶かして与えるなど食事管理も必要となります。
エサだけを見ても、モルモットの飼育が簡単ではないことがわかりますよね。
モルモットはトイレを覚えません
モルモットのトイレについては最初にも少し触れましたが、飼育している飼い主さんが一番悩んでいる点だと言っても過言ではありません。
沢山の排泄物をするモルモットですが、トイレのしつけをすることは難しく、ほとんどのモルモットがケージの中のいたるところで排泄をします。
それは寝床でも餌場でも関係はありません。量も多いので、毎日の掃除を怠るとニオイが発生してしまいます。
お家の主婦にとっては一番気になる点ではないでしょうか。しかし中には稀ですがトイレのしつけができ、同じ場所で排泄をするというモルモットもいます。しつけの仕方は犬などの他の動物と同じように、排泄物のニオイがついたものをトイレの場所に持っていき、その場所で排泄が出来たら、褒める、おやつをあげると言った方法です。
トイレのしつけは気長に行い、決して期待をしてはいけません。モルモットはとっても臆病な性格なので怒ってしつけをしたり、強制するのは絶対にNGです。ストレスをためてしまったり、今まで築き上げた飼い主さんとの信頼関係を一気に失うことになります。
トイレを決まった所でするモルモットは本当にごく僅かなので、飼育する際には期待をせずに、ケージに中の排泄物の掃除を覚悟して迎え入れてください。
モルモットは繊細なのでペットホテルに預けるのが難しい
ペットがお家にいる場合は、家を旅行などで留守にするときの預け先も考えなければいけません。
そこでモルモットは一人でお留守番が出来るのか?モルモットのお留守番は1泊2日なら、可能です。お水やエサが足りなくならないように用意をしてでかけましょう。ケージの中が排泄物で汚れる覚悟はしておいてくださいね。
では、それ以上になる場合はどうしたら良いのか?ペットホテルに預ける方法もありますが、モルモットは繊細な動物なので新しい環境に、ストレスを受けることが少なくありません。それに加えて他の動物の鳴き声が聞こえてくるような場所では、気が休まる暇がないはずです。さらにストレスになることが予想されるので、知人や家族など信頼できる相手にお家に来てエサや水の補充、ケージの掃除などをお願いするほうがモルモットのストレスを軽減させることが出来ます。
もちろん家の中の温度にも注意をしましょう。夏場の熱くなる時期や、寒い冬の季節ならエアコンで温度設定をして、モルモットが留守の間も適温で過ごせるようにして上げてください。
モルモットは噛みます
モルモットはもともと噛む習性を持っています。その理由については先述したとおりです。歯が伸びすぎを防ぐために何かを噛んで歯をすり減らさなければいけない事をお話しました。
しかし、習性以外でもモルモットが何かを噛むことがあります。
- 歯が伸びてかゆい
上手く歯をすり減らすことが出来ないと、伸びた歯が痒くなりいろいろな場所を噛むようになります。 - 満たしてほしい欲求がある
ケージの外にでて運動をしたい、エサや水がない、おやつがほしい、ケージの中が汚いなど嫌なことがあったり、何かをしてほしいなどの欲求がある時に、気がついてほしくてケージなどをかじることがあります。 - ストレスをためている
環境の変化、ケージが新しいものに変わったり、ケージの中の配置が変わったりなど新しい環境の変化や、飼い主さんの接し方に対してストレスをためて、それがケージなどを噛む行動に出ることも。 - 病気が原因
体の不調が原因 - 発情期
発情期や妊娠などが原因で噛む行為が、頻繁になる場合もあります。
このように何らかの原因が合って、モルモットの噛み癖がでてしまうことがあります。原因を探り解消することで、噛み癖が治ることがほとんどです。
どうしても治らない場合は体の不調が原因になっているかもしれないので、便の様子や、食べ残しなどが床材に紛れていないかを確認して、お医者さんに相談をしましょう。